当ブログで何度か記事にしてきたCOMSA(コムサ)。2017年に大量の資金調達に成功した日本発のICOでしたが、2018年初のバブル崩壊ともに暴落し、それ以降、プロジェクトの進捗もよくわからない状態が続いていました。
そのCOMSAトークンが、2021年10月25日、突然の大高騰を起こしました。
朝山氏のツイート
大高騰のきっかけとなったのは、おそらく朝山氏の次のツイートです。
むくり。大変長らくお待たせしました。1335日間の炭素冷凍からツイ復帰し、本日ようやく新生COMSAの狼煙を上げます。激動の4年間でしたが、遂に全速力で足枷なしに動ける時が来ました。従来のビジョンからは何も変わらず、その実現に向けて尽力・邁進しますので、今後とも何卒よろしくお願い致します。 pic.twitter.com/b0FmswfKbd
— Takao Asayama 🔗 朝山貴生 (@TakaoAsayama) October 25, 2021
朝山氏はテックビューロ株式会社の代表取締役で、同社はかつて国内取引所の「Zaif」、プライベート・ブロックチェーン製品の「mijin」、そして今回の復活が話題となっている、ICOソリューションの「COMSA」を運営していました。
事業内容
・仮想通貨取引所「Zaif」を運営していた。
・プライベート・ブロックチェーン製品「mijin」を開発・販売・サポート提供していた。
・トークンの発行販売を用いた資金調達「ICO(=Initial Coin Offering)」と、各種ブロックチェーン技術の導入を同時に実施できる総合型のブロックチェーン・ソリューション「COMSA」を提供していた。出典: Wikipedia
その朝山氏が「1335日間の炭素冷凍から」ツイッターに復活し、公式に「新生COMSA」の狼煙を宣言。「全速力で足枷なしに動ける時が来」たのだそうです。
急騰チャート
この宣言ツイートを受け、COMSAトークンの価格はいきなりの大高騰!
こちらは CMS:XEM/JPY の日足チャート。日足更新から 330% も吹き上げました🚀
こちらは CMS:ETH/JPY の日足チャートです。現在、約40円まで上がっています。
CMS:XEM のほうが価格が高い
よく見ると、前者の価格が59円なのに対して後者の価格は39円、約20円の差ができています。
どうしてこんなに大きな差ができたのかと思って調べたところ、「CMS:XEM を所有している人に対して CMS:XYM という新しいトークンをエアドロップする」という内容のアナウンスが出ていました。
この新しいトークンを欲しい人たちが CMS:XEM を買っているため、値段が上がっているようです。
テックビューロ株式会社でのCMS:XYMエアドロップ実施について、ニュースページを更新いたしました。詳細は下記URLをご覧ください。https://t.co/hK8J33ekOB
— Zaif Exchange (@zaifdotjp) October 25, 2021
取引所「Zaif」に CMS:XEM を置いておけばオプトインとスナップショットの取得が行われ、ユーザーが特にするべきことはないようです。ただ、現時点では新しい CMS:XYM をエアドロップするかどうかは未定だそうです。
取引所「Zaif」に CMS:XEM を置かず、自分で管理したい人は自分でオプトインをする必要があるとか。
参考 CMS:XYM オプトイン方法COMSAちなみに、今私が持っているのは CMS:ETH の方で、CMS:XEM はひとつも持っていません。選択を誤ったみたい。
予兆はあった
朝山氏の復活やCOMSAの再起動は突然の出来事のように見えますが、予兆はありました。
BTC最高値更新
BTC(ビットコイン)の価格が先日USD建で最高値を更新し、年末にかけて熱狂期がやって来そうな予感がしてきました。
となれば、市場を盛り上げるための美味しそうなファンダが出てくることでしょう。
Zaif トークン、CICC(カイカコイン)、NCXC、COMSA などのいわゆる「Zaif 銘柄」も価格を上げてくるのではないかと考えました。
これで年末にかけての上昇相場は決定したようなもの。Zaifにいくらか残してあった日本円で、Zaifトークン、CICC、NCXC、コムサなどの草を拾ってみる😇
— 初心者まなぶ@ドルコス₿投資へなちょこトレーダー (@altbtm) October 20, 2021
Twitterアカウントの鍵解除
復活宣言の前日(つまり10月25日)、朝山氏のTwitterアカウントの鍵が解除されたそうです。
勘の良い人はこれを見て「何かありそう」と閃き、COMSAトークンやZAIFトークンを買って短期で売り抜けたとか。
これは私には真似できないなぁ。そもそも朝山氏をフォローしていないし、鍵が解除されたことに気づいても「鍵が解除された」としか認識できないと思います。そこからZAIFトークンやCOMSAで何か仕掛けが始まるとは、私だったら発想できないでしょう。
COMSAのチャート
COMSAのチャートにも予兆らしきものが現れていました。
#COMSA 日足
大きな出来高が発生しているけど、何だろう?🤔 #Zaif pic.twitter.com/fiTLy6G3Zv— 初心者まなぶ@ドルコス₿投資へなちょこトレーダー (@altbtm) September 6, 2021
昔、キャンプヘナという仮想通貨トレード学習サロンに所属していたとき、「低迷している銘柄に比較的大きな出来高が発生して上ヒゲを付けたら、それはクジラ(大口)による仕込みである可能性がある。お試し買いを考えても良い。」と学びました。
実際にクジラが買っている場面を見たわけではありませんので、本当かどうかはわかりませんが。
往々にして、このようなサインが発生してから上がり始めるまで時間がかかります。長期目線でじっくり待つしかありません。
また、10月から明らかにチャートの雰囲気が変わりましたね。出来高も多いですし。
コムサ10月位からインサイダー入ってねー?
ホントにビットコインに連動しただけか?? pic.twitter.com/mEtVbAeDrG
— ウヰスキー上野🥃(☝՞ਊ՞)☝:上ヰ(ウエ〜イ) (@UwisukiiUeno) October 25, 2021
9月の大きな出来高、10月からの緩やかな上昇、そして朝山氏の復活による大高騰…。バブルの熱狂期に向けて、すべては仕組まれているのかもしれません。
まとめ:波に乗るべきか
仮想通貨界隈にはZaifファンが多いようで、朝山氏の復活やCOMSAの高騰を喜ぶ声がTwitterにあふれています。こんなに人気があったんですね😅
上述のように、満を持して「狼煙」を上げてきた感があります。年末に向けてバブル熱狂期が来るのなら、COMSAの価格も勢いに乗るかもしれません。多分乗る(乗せる)でしょう。
新しいCOMSAについて、テックビューロ株式会社は、10月25日に発表した「CMS:XYMのエアドロップ日程と取引所への配布対応依頼、並びに新生COMSAサービス開始予定について」で次のように説明しています。
2020年5月に発表したCOMSA新方針の発表から1年半経ちますが、テックビューロでは暗号資産取引所のライセンス返上を含めた膨大な整理作業を完遂し、新サービスを開始できる環境がようやく整いました。
それに合わせて、同発表の時点で明確に予見していたNFTの台頭など「誰にでもすぐに簡単にトークンが作れる時代」の到来を、弊社の手でさらにその敷居を下げることによって証明しようと考えています。
(中略)
2021年内にローンチする新生COMSAについては、2022年にかけて、同サービス上で利用者が発行したトークンと各種CMSトークンとを合わせた全てにおける流動性と価値向上を目指す新たな流通サービスとなります。
(中略)
テックビューロでは現在、できる限り最大の範囲で安全に、暗号資産や電子記録移転権利とならないトークンを発行し流通できる新生COMSAを、年内の開始を目処に目下開発を進めています。
引用元: CMS:XYMのエアドロップ日程と取引所への配布対応依頼、並びに新生COMSAサービス開始予定について
ん〜、COMSAの当初の目標であった、「ICOによる資金調達を簡単にできるようにするための企業向けソリューション」からかなりスケールダウンしてしまったように思えます。朝山氏は「従来のビジョンからは何も変わらず」と言っていますが。
このアナウンスメントを読んだだけでは、COMSAの優位性、つまりトークン発行のプラットフォームとしてCOMSAを選ぶ理由が見えてきませんでした。
COMSAの当初の目標についてはこちら↓の過去記事をどうぞ。

また、COMSAのICOでは100億円を超える資金が集まりましたが、そんな大金を使って「激動の4年間」で何をしていたのかや、「遂に全速力で足枷なしに動ける時が来」たことについての具体的な説明はありません。
年末のバブルや CMS:XYM のエアドロップに期待して波に乗ってみるのは良いかもしれませんが、これだけでCOMSAによるバラ色の未来を夢見て投資はできないなというのが私の個人的な意見です。
以上、朝山氏とCOMSAの復活についてまとめました。
私はCOMSAトークンのホルダーであり、Zaifの利用者ではありますが、COMSAトークンをはじめとしたZaifの銘柄の売買を推奨しているわけではありません。
投資は自己責任です。特に仮想通貨・暗号資産にはリスクがつきもの。十分理解の上で、自己の判断と責任で慎重に行ってください。