世界最速!ビットコインを改良したSugarchainの紹介

Sugarchain, one-CPU-one-vote, the world's fastest PoW blockchain

今回は、ブロック生成スピード5秒という「世界最速」なPoWブロックチェーンを誇るSugarchainを紹介します。

私にとってのSugarchainは、当初CPUでマイニングしやすい草コインのひとつでしたが、今ではとても魅力的なプロジェクトだと感じ、贔屓に見るようになりました。

コミュニティが活発で、有能な開発者たちが集まっており、海外の界隈では密かな人気を集めているように見えます。将来、日本でも大きな注目を集めるようになるかもしれません。

Sugarchainとは

Sugarchain - The world's fastest PoW blockchain

引用 Sugarchain Medium

Sugarchain(シュガーチェーン)は、ビットコインの改良版といえるコインで、ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモト氏が提唱した「one-CPU-one-vote」の理念と、世界で最も速いPoWブロックチェーンを実現させるため、2019年8月24日に誕生しました。

Sugarchainには、主に次の特徴があります。

  • ブロック生成スピードがたったの5秒
  • 正確な半減期
  • 最大供給量は 1,073,741,824 SUGAR
  • マイニングできるのはCPUのみで、GPU/ASIC耐性あり
  • Yespower 1.0.1 をベースにした「YespowerSugar」という独自のPoWアルゴリズムを採用
  • Zcash をベースにした「SugarShield-N510」という独自のディフィカルティを採用
  • SegWit (Bech32)

そして、私がSugarchainに惹かれる理由は、主に4つあります。

  1. 高い技術力
  2. しっかりとした開発
  3. 活発なコミュニティ
  4. 日本アニメの影響

この記事では、この4つの点からSugarchainを掘り下げて紹介します。

高い技術力

Sugarchainの技術的なバックグラウンドについては、ホワイトペーパーに記載されているので、ここに翻訳したものを紹介します。

概要

Sugarchainは、オープンソースのブロックチェーンプロトコルによってサポートされた分散型のピアツーピア(P2P)デジタル通貨・決済ネットワークで、Zenny Kim氏とVolodymyr Biloshytskyi氏によって2019年8月24日に始まりました。Sugarchainを使うことで、最高速度は5秒以内ので、他の通貨に比べて安く、世界中の誰にでも支払いができます。例えば、Sugarchainの取引速度は、ビットコインの120倍、ライトコインの30倍、ドージコインの12倍です。

Sugarchainプロジェクトは、ビットコインのブロック生成時の待ち時間や、ブロック報酬の半減における丸め誤差(rounding errors)に対する初期の懸念を考慮して、ビットコインに代わる解決策として浮上しました。ビットコインの元のソースコードに小さな技術的な修正を加えることで、Sugarchainは遥かに高速な取引速度、低い処理手数料、そして、ビットコインを含むどの仮想通貨よりも最も正確なブロック報酬半減率と総供給量を誇ります。

Sugarchainは、サトシ・ナカモト氏自身が提唱した「1CPUにつき1票」(one-CPU-one-vote)のアイデアを踏襲しており、YespowerSugarというアルゴリズムを採用して、GPUやASICでのマイニングを困難にする耐性を持っています。また、Native SegWit (Bech32)をデフォルトで有効にした最初のブロックチェーンでもあります。

ビットコインから枝分かれして成功した通貨として、Sugarchainは世界最速のPoWブロックチェーンとしての地位を確立しつつあり、目的、機能、実用性においてビットコインを補完・強化し、伝統的な貨幣概念に挑戦しています。Sugarchainプロジェクトは、今ままでICOやプレマインで資金を調達したことがなく、公正な立ち上げとなっています。Sugarchainは、完全にコミュニティとボランティアで運営されているプロジェクトであり、コミュニティからの資金提供以外に外部の企業から資金を調達したことは一切ありません。

引用: Sugarchain: A PoW blockchain with fast transactions and accurate block reward halvings with no rounding errors

CPUマイニングに最適化

サトシ・ナカモト氏は、ビットコインのホワイトペーパーの中で、マイナー(採掘)を分散させることの重要性を「one-CPU-one-vote」と語っており、Sugarchainはその理念を実現するために身近なCPUを使って手軽にマイニングできるように設計されています。

一般的に、仮想通貨の中の「PoW通貨」と呼ばれるものは、高性能なGPUやASICを使ったほうがたくさん採掘できます。そのような高性能かつ高価な機材をたくさん用意できる資本を持つ人ほど有利です。しかし、Sugarchainは、GPU、ASIC、マルチコアに対する耐性があるので、性能の低いCPUでも十分に太刀打ちできます。つまり、一般人でも「普通のパソコン」を使ってマイニングできるというわけです。

また、Sugarchainの場合、CPUのコア数やスレッド数に物を言わせればゴリゴリとマイニングできる、というわけではありません。

下図は、スレッド数とハッシュレートとの比較になります。スレッド数が5〜6を堺にほとんどハッシュレートが上がらなくなっています。1スレッド当たりのハッシュレートも減る傾向が見て取れます。

Sugarchainの耐CPUスレッド数のグラフ

引用 Sugarchain.org

採掘難易度(ディフィカルティ)の調整アルゴリズム

高速かつ正確なブロック生成スピードを実現するため、ZcashのN17をベースにした「SugarShield-N510」という独自のディフィカルティを開発、採用しています。

下図は、ディフィカルティとブロック生成時間と相関を表しており、ディフィカルティがいい感じに調整されることでブロック生成スピードが5秒付近に保持されていることがわかります。

Sugarchainディフィカルティの調整グラフ

引用 Sugarchain.org

しっかりとした開発

開発チーム

関係者の一覧はGitHubで公開されています。BitZenyに関わっていた方もいるようです。

Sugarchainはコミュニティベースのプロジェクトで、すべての開発者はボランティアで活動しています。無報酬なのに活動が盛んということは、好き!という強い気持ちがあるのでしょう。

中心人物にお話を伺ったところ、Sugarchainを始めたのは「ビットコインのバグを修正した、より公正で、世界一速いブロックチェーンを作りたい」という素直な理由からで、お金儲けではなく、完全な趣味として始まったプロジェクトだそうです。

それまではBitZenyの開発に関わっていたものの、Sugarchainの設計や思想がまったく別のものになってしまったためBitZenyからは離れたとか。

SugarchainのプレマインやICOは行われていないため、関係者が後で売却するために事前に大量に仕込んでいるという、他のコインにありがちなことは、このSugarchainではありません。とても公平で公正なプロジェクトだと思います。

かくいう私も、Android版ウォレットのプロジェクトでは日本語の翻訳者として参加しました。

現行バージョンのPC用ウォレットにもちょっとおかしな翻訳がちらほら見られるので、機会を作って改善協力したいですね。

バラエティ豊かなアプリ

PC用ウォレット、Android用ウォレット、Webウォレット、ペーパーウォレット、マイニング用プログラムなど、たくさんのアプリ・プログラムが公開され、適時アップデートされています。

ウォレットとマイニング用プログラム、そしてマイニングする方法については下記の記事で解説していますので、興味があれば読んでもらえると嬉しいです。

Sugarchain Setup Wallet Sugarchainを掘る!ウォレットのセットアップ方法 Sugarchainマイナー(マイニング用プログラム)のセットアップ方法 Sugarchainを掘る!マイニング用プログラムの設置 Sugarchainプールマイニングのやり方を詳しく紹介します Sugarchainを掘る!手軽にプールマイニング Sugarchain ソロマイニング方法 Sugarchainを掘る!意外と簡単なソロマイニング

活発なコミュニティ

TelegramのSugarchainチャンネルには、毎日たくさんの投稿があります。

元はDiscordにコミュニティがあったのですが、ある日Sugarchainの部屋にポルノ画像が投稿され、「ポルノ画像を投稿したのはSugarchainの運営だ」ということにされてしまい、Discordから追放されてしまいました。

Discordに戻れる日は来るのでしょうか?

Telegramはシンプルなチャットとして使いやすくはありますが、Telegramにはひとつのタイムラインしかなく、話題ごとに場所を分けられないので、ときどき話が混戦してわかりにくくなるのが難です。

でも、何か質問などを投稿するとすぐに開発チームの誰かから回答があり、とても頼もしいです。Telegramのチャットにはチップ(投げ銭)機能が実装されており、役立つことをすればチップが貰えるかもしれませんよ。

SugarchainはTelegramの他にもいくつかチャンネルを持っているので、ここに紹介しておきます。

日本文化の影響

パソコン版ウォレットの名前が「夢川」で、Botのプロフィール画像が萌えアニメっぽい感じ。チャットにもそれっぽい画像がちらほら。関係者の中に日本文化や日本のアニメが好きな人が多いのかも。

ウォレットの名前は「夢川」

ウォレットの名前は「Yumekawa」。平仮名で書けば「ゆめかわ」。「けいおん」とか「のうりん」とか、平仮名4文字のタイトルが流行った影響でしょうか。(昔から「パタリロ」とかありましたけど…)

ちなみに、私はどちらの作品も観たことありません。元ドラマーとしては「けいおん」くらいは観ておくべきかと思うのですが、日常生活にそんな時間的余裕なし。

で、この「Yumekawa」の由来を公式サイトに探すと…

Sugarchain’s first node software is called Yumekawa (夢川). It can be translated in some ways.

  • “Yume (夢)” means dream and “Kawa (川)” means river. So it’s Dream River in japanese.
  • The second letter “Kawa” stands for “Kawaii (可愛い)”. In this case the meaning is Dreamy Cute.
  • Also Yumekawa replaces the word Core (ie: Bitcoin Core). We think it sounds a bit centralized.

Sugarchainの最初のノードのソフトウェアは「Yumekawa(夢川)」と呼ばれていました。この名前は何通りかに解釈できます。

  • 「Yume」は英語でドリーム(夢)を、「Kawa」は英語でリバー(川)を意味します。つまり、日本語で「夢川」となります。
  • 「Kawa」を発音したときの響きは「Kaawaii」(可愛い)を短縮したものとも言えますので、この場合は「Yume Kawaii」、つまり「夢のように可愛い」という意味になります。
  • また、「Yumekawa」は「Bitcoin Core」などに使われている「Core」という単語の置き換えです。ちょっと中央集権的な響きがありますが。

引用 Sugarchain

あまり説明になっていない気がしますが…。結局のところ、どうして「Yumekawa」という名前になったのかは謎です。

Sato Yumekawa

こちら @sugarchain_sato は、Twitter上で利用できるBotです。名前は「Sato Yumekawa」。

Sugarchain Sato Yumekawa on Twitter

私はずっとこのキャラクターは「佐藤さん」(「Sato」は苗字)なのだと思っていましたが、「Sato」は姓ではなく名なのかも。「Yumekawa」の方が姓っぽい響きがありますよね。(今気づきました)

Botの使い方は簡単で、このBotをメンションして「help」と書いて送信すれば、使い方を自動返信してくれます。

MEMO
このBotは、2020年12月11日現在、メンテナンスのために停止中だそうです。

まとめ


Sugarchainは、まだ星の数ほどある「草コイン」のひとつにすぎず、国内取引所でも取り扱いされていません。日本でSugarchainの話題を耳にすることは今はほとんどないと思います。実際、私が「Sugarchain」というキーワードでググってみても、日本語のブログはひとつもヒットしません。

しかし、ハッシュレートは長いスパンで見ると上昇傾向にあります。これはより多くの人が(多くのパソコンが)マイニングに参加してきていることを表しています。

Sugarchainハッシュレートの変遷

引用 MiningPoolStats

また、2020年12月10日には CoinMarketCap にページを持つようになりました。CoinMarketCapにページを持つことは、それだけ認知されていることの証です。(Z502だってまだページを持てていないんですよw)

徐々にではありますが、注目度が高まってきていると言えるのではないでしょうか。

Sugarchainの今後の動向に注目しつつ、自分ができるところで協力(翻訳など)していきたいと思います。

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