Sugarchainは、BitzenyやBellcoinと同じようにCPUで手軽にマイニングできる仮想通貨です。
マイニングには、マイニング用プログラム(マイナー)と取得したコインを貯めるプログラム(ウォレット)が必要です。
ここでは、後者の、パソコンにウォレットをインストールしたり設定したりする方法を紹介します。
マイニング用プログラム(マイナー)のセットアップ方法については下記の別記事を参照してください。

また、紙にウォレットの情報を印刷して保管する「ペーパーウォレット」を利用する方法もあります。 興味のある方はこちらのページを参照してください。

目次
マイニングするための手順
3つのステップを3つの記事に分けて紹介します。
詳しく書いたら長くなってしまったので3つにわけました。
ウォレットの準備
マイニングする環境と保存する環境(ウォレットを動作させる環境)は別々に設定できます。
例えば、複数のUbuntuサーバーを立ち上げてマイニングして得られたSugarchainをすべてAndroidで動作するウォレットに送って一元管理する、といったこともできます。
もちろん、マイニング用プログラムとウォレットのプログラムの両方を同じPCにインストールして運用することも可能です。
Sugarchainに対応したウォレットなら何でも良いのですが、ここではWindows用、Linux用、Android用を紹介します。
Windowsウォレット
GitHubからウォレットのソースをダウンロードします。
2020年12月現在、最新バージョンは v0.16.3.34 です。
参考 Sugarchain Yumekawa v0.16.3.34 starboyGitHub Releases64bit Windows用の sugarchain-0.16.3.34-starboy-win64.zip をダウンロードして適当な場所に展開します。sugarchain-0.16.3 というフォルダの中にファイルが展開されます。
このフォルダの中にある sugarchain-qt.exe
を実行します。
初回起動時、下図が表示され、データの保存場所を選択できます。通常は [デフォルトデータ辞書を使用] を選択すれば問題ありません。
選択した場所には、Sugarchainのブロックチェーンのデータがインターネットからダウンロードされて保存されます。数GB必要で、ブロックチェーンが伸びていくに従って保存されるデータのサイズも増えていくので、容量に余裕のあるストレージを選択しましょう。
ウォレットが起動するとブロックチェーンの同期(インターネットからデータをダウンロードしてくる作業)が始まります。回線速度にもよりますが、数日かかることもあります。
同期が完了するまでの間に、後述のウォレットの設定を済ませてしまいましょう。
Linuxウォレット
GitHubからウォレットのソースをダウンロードします。
2020年12月現在、最新バージョンは v0.16.3.34 です。
参考 Sugarchain Yumekawa v0.16.3.34 starboyGitHub Releases64bit Linux用の sugarchain-0.16.3.34-starboy-x86_64-linux-gnu.tar.gz をダウンロードして適当な場所に展開します。sugarchain-0.16.3 というサブディレクトリが作成され、その中にファイルが展開されます。
ウォレットの実行ファイルは、展開して作成されたサブディレクトリ sugarchain-0.16.3 の中の bin ディレクトリの中にあります。
私は、自分のHomeディレクトリ下の ~/crypto/sugar というディレクトリに展開しました。実行ファイルがある場所は ~/crypto/sugar/sugarchain-0.16.3/bin になります。
端末でこのディレクトリへ移動して ./sugarchain-qt
を実行します。
初回起動時、下図が表示され、データの保存場所を選択できます。通常は [デフォルトデータ辞書を使用] を選択すれば問題ありません。
選択した場所には、Sugarchainのブロックチェーンのデータがインターネットからダウンロードされて保存されます。数GB必要で、ブロックチェーンが伸びていくに従って保存されるデータのサイズも増えていくので、容量に余裕のあるストレージを選択しましょう。
ウォレットが起動するとブロックチェーンの同期(インターネットからデータをダウンロードしてくる作業)が始まります。回線速度にもよりますが、数日かかることもあります。
同期が完了するまでの間に、後述のウォレットの設定を済ませてしまいましょう。
Androidウォレット
Androidのスマートフォンがあれば、Android用ウォレットを使うのが手っ取り早いと思います。
下記のGitHubページからapkファイルをダウンロードしてスマートフォンにインストールしてください。
参考 Android Wallet v1.0.3 for SugarchainGitHub Releasesウォレットの設定
WindowsとLinux版のウォレットは、ブロックチェーンのデータを手元(ローカル)に保存するので、インターネットからダウンロードするのに時間がかかります。
それを待つ間に、下記の設定を済ませてしまいましょう。
ウォレットの暗号化
ウォレットを暗号化しておけば、もしウォレットのデータ(バックアップしたファイル。下記参照)を誰かに盗まれても、盗人は暗号を解くパスフレーズを知らなないので、ウォレットからコインを取り出せません。
ウォレットの [設定] > [財布の暗号化] を選択します。
パスフレーズの設定ダイアログが表示されます。他人に推測されにくいものを入力してください。
私は必ず20文字以上の、アルファベット大文字小文字、数字、記号が混在したものを設定するようにしています。
本当に暗号化するかどうかの確認ダイアログが表示されます。暗号化するので [Yes] を選択します。
暗号化処理を実行するために一度ウォレットを終了させる必要があります。[OK] をクリックすると自動的に終了します。
アドレスの作成と確認
ウォレットを再度起動し、今後は受信用アドレスを作成します。
ウォレットの [受信] を選択し、[ラベル] 欄にわかりやすい名称を入力し、[支払要求] ボタンをクリックします。
ダイアログが表示されてアドレスやQRコードが表示されます。
ここに表示されたアドレス宛にSUGARコインを送信すると、このウォレットにコインが入ってきます。
元の画面に戻ると、作成したものが [支払要求履歴] 欄に追加されています。アドレスを確認するにはダブルクリックしてください。
なお、作成したアドレスは、[ファイル] > [アドレスの受信] メニューからも確認できます。
ウォレットのバックアップ
ウォレットのファイルを誤って削除してしまったり、パソコンが破損・故障してしまった場合でも、バックアップがあれば簡単に復旧できます。
Sugarchainのウォレットに用意されているエクスポート用のメニューを利用するやり方と、ファイルを直接コピーするやり方があります。どちらを使っても構いません。
ウォレットのメニューからエクスポートする
ウォレットの [ファイル] > [財布のバックアップ] を選択します。
ファイルの保存先が表示されるので、任意の場所を選択し、保存します。
ファイルをコピーする
ウォレットのデータは、ウォレットの初回起動時に選択した場所の下に保存されています。
Windowsの場合、デフォルトで \Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Sugarchain\wallets です。
Linuxの場合、デフォルトで ~/.sugarchain/wallets です。(隠しディレクトリになっています)
このフォルダ(ディレクトリ)の中にある wallet.dat を別の安全な場所にコピーしてください。
私は、USBメモリスティック2本と外付けHDDに1本の合計3箇所にバックアップしています。
復元方法
ウォレットをインストールします。
ウォレットを停止させます。
ウォレットのデータの保存場所にある wallet.dat の名前を wallet.dat.original などに変更します。
- Windows : \Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Sugarchain\wallets
- Linux : ~/.sugarchain/wallets
バックアップしておいたファイルをこのフォルダにコピーし、ファイル名を wallet.dat に変更します。
ウォレットを起動します。